ノートをとる人

企業主導型保育への参入にあたってコンサルティングサービスは利用すべきなのでしょうか。企業主導型保育向けのコンサルティングは一般のビジネスコンサルティングというよりは目的に特化したサービスを受けられることが特徴です。

そこで今回は企業主導型保育の開設から運営までの段階において、どのようなコンサルティングサービスが提供されているのかという点について解説します。

段階ごとに受けられるコンサルティング

保育事業を設営するというのは決して短い道のりではありません。計画から設立、そして運営に至る各段階ではそれぞれに必要となる知識や手続きも異なります。そのため企業主導型保育の各段階について理解し、支援(コンサルティング)の必要性について把握をする事から始めましょう。

【第1段階】申請前(事前調査~助成決定):企業主導型保育事業者として助成を受けるためには、事業者として承認される必要があります。要件を満たし申請を通すためには煩雑な書類の作成や手続きがありますので、特に法律や税務に関する知識が求められるでしょう。

【第2段階】申請後:晴れて企業内保育の事業者として認められると、開設に向けた具体的な準備に入ります。実際の運営に必要な資材の調達や運営計画の作成をはじめとして、保育士など職員や園児の募集などの対外的な活動も進める必要があります。

【第3段階】開設後:保育施設の運営が始まると、日々の保育に加えて職員の労務管理や季節のイベント準備などの業務が増えていきます。また監査への対応や毎年の申請、ひいては経営に関する分析なども必要になります。

続いて、各段階において受けられるコンサルティングの例をご紹介します。

申請支援(事前調査)

企業主導型保育事業を検討するにあたって事前の調査は欠かせません。全体的な計画の策定はもちろんのこと、申請に際して必要な要件を確実に満たせるのか、設置する地域における保育事業のポテンシャルなどもある程度の見通しが必要です。残念なことに保育所を開設したものの、事業を存続できないというケースもあります。こうした点についてはコンサルタントに相談をして進めると見通しが立ちやすく、事業の存続可能性も高まるでしょう。

参考:企業主導型保育施設は閉鎖が多い?!原因と対策を解説

〈主なコンサルティング項目〉

  • 計画策定
  • 設計会社選定、物件適合確認
  • 地域枠の調査、エリアの設定
  • 競合調査
  • 保育人材の調査(人件費など)

など

申請支援(申請から助成決定まで)

ひらめき

保育事業の実現可能性が確認されて、実際に企業主導型保育に申請をする場合には数多くの書類を作成する必要があります。要件に合致する書類を提出するためには、法律や制度の理解も不可欠です。また図面や収支のシミュレーションなど適切な専門家を探して依頼するという手間もあります。コンサルティング会社はこうしたノウハウを含め指導してくれる場合がほとんどですので、時間や労力を節約したい場合には依頼してみると良いでしょう。

〈主なコンサルティング項目〉

  • 定員設定
  • 保育図面作成
  • 収支シミュレーション、キャッシュフロー作成
  • 申請書類一式作成(指導)

など

開設準備支援

申請が認められれば、いよいよ開設準備です。保育所の建設やリフォームなどハード面と職員の採用などどのソフト面の両方についてコンサルティングを受けることが可能です。また共同利用契約や園児の募集など、効果的なPRにつながるようにプレゼン資料やウェブサイトの提案を受けることも考えられるでしょう。

〈主なコンサルティング項目〉

  • 工事指導
  • 確定時申請書作成、請求業務
  • 採用計画策定
  • 備品リスト提供
  • 共同利用者向けプレゼンツールの提供、園児応募のチラシやウェブの提案

開設後支援

保育所の開設後は実務を行いながら、監査の対応や集客など経営のことも考えなければなりません。特に開設直後の年度は保育内容についてルーティン化も図られていませんから、保育や教育の分野に知見が無い場合はコンサルティングを受けると良いかもしれません。また労務管理など、本業の保育以外の業務のアウトソーシングの相談などもあり得るでしょう。

〈主なコンサルティング項目〉

  • 運営指導
  • 各種申請手続き指導
  • 保育内容の指導
  • 集客など展開支援

コンサルティング会社の違い

コンサルティングは本来「相談にのる」という意味ですが、これに限定せずコンサル会社は相談の内容や範囲をそれぞれに定めています。そのため「申請」のコンサルティングといっても、全て代行の場合と一部代行もしくは指導などと内容が異なるかもしれません。この点は契約前に確認をしましょう。

また、一般的にコンサルティング会社は各社の強みがあります。法律や税務に強いコンサルティング会社であれば申請関係に、保育事業者が母体の場合には開設準備や開設後の支援に強みがあるといえるかもしれません。こうした点も考慮に入れて、自社のリソースで賄うことが難しい分野に強いコンサルティング会社を活用することで、スムーズな設営が可能になるといえるでしょう。

まとめ

積み木と電卓

企業主導型保育のコンサルティングについてご紹介しました。設営には申請業務からハード面、ソフト面の整備まで多大な労力を要します。本業が別である企業にとって、保育事業に知見なく取り組むというのは現実的ではありません。そこで自社にノウハウがない領域についてはコンサルティングを活用することが考えられます。

企業主導型保育の各段階に実施すべき項目については、ご紹介した通りコンサルティングサービスがあります。コストは発生しますが、時間や労力、リスク軽減の観点でいえば利用を検討しても良いかもしれません。まずは相談をしてみてはどうでしょうか。

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